次のステージで活躍できる選手たち

皆さま 
お世話になっております。 

このオフ期間を使ってジュニアユースや高校、いくつかの練習視察をして来ました。
日頃から情報交換をしているチームから、HPを見てたまたま練習やってるなと観に行って来たのと、帰り際になんかやってるなと観に行って来たのと様々ですが、6年間手塩にかけて育てた御殿山シューキューズの選手たちがどういう環境に進むことが本当に大事な選手たちにとっていいのだろう、そこから逆算してどういう環境をジュニア年代で作っていかねばならないのだろうと頭を悩ませる日々でした。 
これだけ世の中に数多のクラブがあるのに「卒団してしまえば今どこで何をしているかは分かりません」というクラブが本当に多い、、いや仕方ないとは思うのですが、これだけ近隣にも魅力的なクラブがある中でこの御殿山シューキューズを選んでくれたからこそ、ここまで監督として考えなければならないと思います。 

今回は「次のステージで活躍できる選手を輩出するために御殿山シューキューズでできること」というテーマで話していきます。 

10日、11日は主にチームにおける戦術的な話をしてきました。12日はTRへの取り組み方について、13日はそれを全力で行うために、14日は成長に不可欠な「素直さ」について、15日は常に厳しく指導している身の回りのことについて、16日はサッカーノートについて、17日はサッカーノートに付随し、自身の課題にどう向き合っていくかの思考・行動について、、、と遡ってみると、このオフ期間でこちらでも話をしてきましたことが今回のテーマにものすごくリンクする部分が多いと感じました。 

やっぱりどこに所属しても選手の成長にとって不可欠なことは、間違いなく「素直さ」だと思いました。それ以外にも、、 

  1. 素直な選手 
  2. 日々のTRを全力を出し切れる選手 
  3. 分からないままにせず指導者とコミュニケーションのとれる選手 
  4. 仲間を大事にできる選手 
  5. サッカーだけで上手ければいいではなくまず当たり前の身の回りのことができる選手 
  6. 周りの環境のせいにせずここで何が求められてるかが理解できる意志の強い選手 

そういった学校やクラブの卒業生、卒団生の保護者の方ともたまたま話をさせていただく機会を得たのもありますが、実際に観て、話も聞けて思ったことはやっぱりどこに行ってもこれができれば大丈夫だ!と私自身も自信になったのもあります。 

ただ、難しさを感じたのは⑥についてです。 
試合に出られなければ、何故出られないのだろうと自分に矢印を向けることをせず(保護者も含め)すぐに指導者批判をしたり、周りにいる仲の良い選手たちが日々の練習だって「これくらいでやればいいよね」って熱量しか出さない雰囲気に自分も引っ張られて「この選手よりも下でなければ良いや」と全力を出さずに流してしまったり、コーチや監督が見ていないで学生コーチが指導しているから目を盗んで手を抜いてプレーしたり、、、 
いくらこれを6年間でしっかり植えつけたつもりで卒団したとしても、周りの環境に流されず「自分は自分」と強い気持ちを持って臨むことができるかは、やっぱりジュニア年代でしか培えないものだと痛感しました。中学生ともなれば「全力出すのとか格好悪いよな!」「何あいつ熱いこと言ってんだよ、だるっ!」年代特有の感情の変化もあります。それでも「自分は自分」と頑張って3年間頑張ったのが、今低学年練習に指導に来てくれているみくもコーチだったのですが、彼でもそれが高校ではなかなか難しかったという話をしてくれました。 

じゃあ高い志を常に持ち続け、そんな切磋琢磨する環境はJクラブの下部組織しかないのかと言われれば、そういう訳ではありません。しかし、どこの部活動やクラブチームに行っても、⑥のような選手でい続けることは本当に大変なことだと思います。中学、高校と学年が上がればしつこくそれを言い続けてくれる指導者も本当多くありません、むしろ指導者の話を聞いてても「何故?どうして?」に「気づいてもらいたい指導者」と「それに全然気づけない選手」のように埋まらない溝のようなものもあるように思います。 

だからこそ、結果よりもまず先々のカテゴリーで突出した選手になっていくためにも、息長くサッカー(や他のスポーツでも良いので)を続けれる選手になっていく選手を育てていくにも、常日頃から口酸っぱく言っていることを根気強く続けていくより他はないと思いました。身を置く環境ではなく関わる大人で、選手たちもいくらでも変わっていくのだと思いました!

三角 康晴