前回の投稿で、御殿山シューキューズのサッカーにおける「ミス」の定義は、”勇気を持って練習で頑張ってきたプレーをしないこと”、”勇気を持ってプレーしたことで起きてしまった失敗を仲間たちが咎めること”を「ミス」と定義することにしました。
すると、遡ってみると面白いことに御殿山シューキューズの選手たちは、ここで定義した「ミス」だらけだったことが分かってきました。
例えば、グラウンドで、個々で通っているスクールや自主練で磨いてきた技術を発揮する場において、それをしたときに「ミス」したらどうしよう、、とチャレンジができずにいました。声の重要性だって全員が理解しているにも関わらず、間違ったことを言って迷惑をかけてしまったらどうしよう、、とチャレンジができずにいました。
また、周りより少し技術的に高いものを持っている選手が、仲間のミスを咎めることも多かったのです。「ミス」を咎めている暇があるならば、もっとチームとしてやるべきことが御殿山シューキューズのサッカーでは明確にあるのです。ですが、「ミス」という現象自体にフォーカスされ過ぎてしまい、連動されるべきタイミングで試合の流れを止める方向に向いていました。
では、いよいよ御殿山シューキューズでサッカーをするならば、正しく定義された「ミス」に対して、どのようなプレーが求められるのか?サッカーとは「失敗」を「(失敗にせず)成功」に変えるスポーツであることである、というテーマで話をしていきます。
サッカーには常に自分たちの理想的なプレーを妨害する相手が存在するという話を①、②でしてきましたが、相手ゴール前でシュートして相手DF、GKにボールをぶつけてしまったとしましょう。
Q.1狙ったコースに蹴ったはずなのに、そのシュートが相手にぶつかってしまったならば、今まで考えられていた「ミス」がここで生じたと言えます。
1)仲間がその当ててしまったことを咎めている内に相手にクリアされてしまった。
2)それにいち早く反応しもう一度シュートを打ってゴールを決めた。
どちらが「ミス」になりますか?相手にぶつけてしまったという事実はどちらも変わりません。なのに結果は大きく異なります。
Q.2もう一つ、敵陣に侵入しドリブルで更に前進を図る選手がいます。二人がかりで奪いに来た相手にボールを奪われてしまいました。
1)奪われた選手も近くにいた仲間も切り替えが遅く、カウンターを受けてしまった。
2)近くにいた選手が「おい、パスしろよ!」「なに奪われてるんだよ!」とミスを咎めている内に、カウンターを受けてしまった。
3)素早く近くにいた選手がボールを再び奪い返し、ショートカウンターでゴール前まで侵入しゴールを奪うことができた。
どれが「ミス」になりますか?相手に奪われたという事実はどちらも変わりません。なのに結果は大きく異なります。
Q.3最後に、一度奪われたボールを相手DFが一度GKに戻し、ロングキックで一気に味方DFラインの背後に素晴らしいパスを送って自陣ゴール前まで来てしまいました。
1)FWが相手DFにプレッシャーをかけるのを怠り、フリーで相手GKにパスをされてしまった。そこに対してもう1人のFWもプレッシャーをかけず、相手GKがフリーでいい体勢でパスをした。
2)FWが相手DFにすぐにプレッシャーをかけたが、少しズレた相手GKへのパスに対してもう1人のFWがプレッシャーを怠ったため、相手GKがフリーでいい体勢でパスをした。
3)FWが相手DFにすぐにプレッシャーをかけ、少しズレた相手GKへのパスに対してもう1人のFWが猛然とプレッシャーをかけたため、相手GKがミスキックをしてしまい味方がパスカットし、ゴールを奪った。
どれが「ミス」になりますか?相手DFに奪われ、GKがパスをしたという事実はどちらも変わりません。なのに結果は大きく異なります。
正しい「ミス」の定義がチームでできているならば、どれが「失敗で終わるプレー」でどれが「失敗を成功に変えたプレー」か?一目瞭然ですね!
では、最後のテーマとして、御殿山シューキューズで求められる選手の資質とは?なぜ御殿山シューキューズでは「チームプレー」「献身性」「集中力」が強く求められるのか?
お楽しみにしてください!